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BL版権物の二次創作ブログです。現在『メイド*はじめました』で活動中です。
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自己紹介

  名前:うさこ
  萌属性:血縁、年の差、アホ子受、ワンコ攻
  好き:甘々、主人公総受け
  嫌い:イタい子
  イチオシ:安元洋貴ボイズ

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周平25才 裕太14才
自室にて
俺が二年の名古屋勤務を終えて祐天寺の自宅に戻ってきたとき、裕太はもう一人でベッドに入れるようになっていた。
兄としては、裕太の成長を喜ぶべきなのだろうが、もう「一緒に眠って」とお願いされることもないのだと思うと、素直にそうできなかった。
たった二年の間にずいぶんと大人びて見えるようになった裕太に、俺は寂しさと……そして同時に、狂おしいほどの欲望を感じていた。
しなやかに伸びた手足の先に付いた、桜貝のように愛らしいピンク色の爪。
透き通った滑らかな肌は、まだ世の中の汚れに触れたこともないのだろう。
羽毛のように柔らかな髪、零れ落ちそうなほどに大きな瞳、しっとりと甘く濡れた唇、どこもかしこも、におい立つような色香で、裕太は無自覚に俺を誘った。
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syuuhei_07.gifこのお話は、周平にタバコを止めさせたくて書きました。
いえ、冗談じゃなくて、本気なんですw
なにしろ、わたしは大の嫌煙家でして、職場でも無理やりオフィス内禁煙にして、喫煙者を廊下に追い出すと言う暴挙を成し遂げた人間なのですw
ちなみに、非喫煙者は二名という環境でですから、本当にこれは非民主的な、独裁的断行なのですw (∩゚д゚)キャー
*
そんなわたしですから、北海道から東京に戻ってきた周平が、裕太のアパートに転がり込むシーンで「タバコを買いに行っていた」という描写を読んだときには、もう「ヽ(`Д´)ノキー」って感じでしたw
だって、あんな狭いアパートで、ぱかぱかタバコ吸われたら、服にも髪にも肌にも、タバコの臭いが染み付きますよ?
そんなの、裕太がかわいそう過ぎます!
っていうか、裕太がかわいそう以前に、そもそも、あの周平がそんなことをするとは思えません!
だって、ですよ、作中でも書きましたが、バッドエンド「モンスター」で、裕太を風呂にもいれずに「(;゚∀゚)=3ハァハァ」していた周平が、裕太にタバコの臭いが染み付くのを良しとすると思いますか?
それはないでしょう? ないですよね? そう、ないんですよー、もう絶対に!(`・ω・´) ウン!
だから、周平はタバコは止めたんです! 間違いありません! 止めました!
わたしが、止めさせましたw (;゚Д゚)y─~~  ムチャナ…
「それじゃあ、毎晩俺の布団にもぐりこんできて、一緒に寝てって、ねだったのは?」
周平は裕太と目線を合わせようと、バルコニーのタイルの上に膝をついた。
「……あれは……く、暗いのが、嫌だったから……」
周平が、膝の上に伏せた顔を横から覗き込んできても、裕太は頑なにそっぽを向き続けた。
「裕太は抱っこが大好きで、抱っこ、抱っこって、いつも俺にしがみついて離れなかったよな?」
周平は、なんとか意地を張り続けようとがんばる裕太が、もう泣き止んでいることに、気がついていた。
「……だから、それは違う……」
周平が次々と持ち出してくる思い出話に、裕太は次第に混乱して、とうとう顔を上げてしまった。
「そうか? どう違うんだ?」
裕太の涙に濡れた大きな瞳と視線があうと、周平はやんわりと微笑んだ。
「だって、だって、そんなの子供のときの話じゃんか……あの頃、兄ちゃんは、ただの兄ちゃんで……一緒に寝るのも、抱っこしてもらうのも、別に変な意味じゃなかったもん……」
自分が誰よりも周平になついて、後を付いて回ったことは事実だが、それと今の二人の関係を並べて語るのは違う気がして、裕太はそう反論した。
「変な意味、か……裕太にとっては、そうなのかもな……」
裕太が深く考えもせず発した言葉に、周平は少し傷ついたように、自嘲的な笑みを浮かべた。
「……でも、俺にとっては、今も、昔も、裕太に触れたいと思う理由は、一つだよ……裕太が、可愛くて、大好きだから、裕太に触りたいんだ。触って、抱きしめて、キスして……」
周平の望みは、もちろんそれだけではなかった。しかし欲望の全てを口にしてしまえば、裕太を怯えさせることは分りきっていたから、あえてそこで言葉を切った。
「……それが、俺の普通なんだよ」
周平はそういい終わると、ゆっくりと裕太の肩まで伸びた柔らかい髪に指を絡ませた。
「……でも……それ、俺は知らなかったから……」
裕太は耳元を弄る、周平の柔らかな手の動きがくすぐったくて、反射的に首をすくめた。
「ドキドキ?」
今夜は謎賭けみたいな質問ばかりだなと、周平は苦笑して首をかしげた。
「そうだよ……俺が好きなら、ドキドキするはずでしょ? なのに、兄ちゃんはいっつも、普通みたいにしてるじゃんか……そんなの、変だよ……俺ばっかり、こんな風に……」
裕太はそこで一旦言葉を切ると、精一杯の虚勢を張って周平を睨み付けた。
「に、兄ちゃんは、もう慣れてるから、ドキドキしないんでしょ?」
裕太は、色事慣れした様子の周平に、辛辣な皮肉をぶつけてやったつもりだったが、そのかすれる語尾が、本人の強がりを露呈させていた。
「兄ちゃんには、か、彼女が、沢山いるんだもん、ね……」
周平は突然飛び出した思いもよらない暴言に、怒るべきなのか、あるいは笑うべきなのかと迷って、裕太をまじまじと見下ろした。
「何を言ってるんだ?」
裕太は、周平の視線に一瞬怯んだが、それでもなんとか目を逸らすまいと、口をへの字に結んで頑張った。
「だ、だから、兄ちゃんには、こんなこと、なんでもないんでしょ? 触ったり……キ、キスとか、そういうのも、普通なんだ……」
周平は、ほとんど震えながらあてつけを言う裕太のこぶしが硬く握られているのを見て、そのけなげさに、ふっと息をはいた。
「……そうか、そうだな……ああ、たしかに普通だよ、俺にとっては。裕太に触るのも、キスするのも、全部、普通のことだよ」
あてこすりをあっさりと肯定した周平の返事に、裕太は愕然とした。
「……裕太、いないのか?」
周平は玄関のドアを左手で支えたまま、明かりの灯っていない室内に向かって、そう問いかけた。
仕事から帰った周平を迎えたのは、真っ暗な部屋のシンとした沈黙だけだった。
扉から手を離すと、重厚感のあるアルミキャスト製のドアがゆっくりと閉まった。
カチリとオートロックの掛かる小さな音が、闇の中に響いた。
「まだ、帰ってないのか……」
ふと漏れた自分の呟きに、周平は急激に不安を煽られた。
「兄ちゃんが帰ってくる前に、必ず部屋にいる」と、あの日周平と交わした約束を、裕太は一度も破ったことがなかった。
だから、まだ裕太が帰っていないとすれば、それは何か不測の事態が起こったからに違いなかった。
「まさか……」
周平は右手に持った天国屋の紙袋を抱え直すと、慌てて壁のスイッチを探った。
ぱっと頭上のダウンライトが灯ると、鈍く光を返す大理石の上に、裕太の焦げ茶色のローファーが、きちんと並べられているのが見えた。
「なんだ……いるのか」
行儀よく揃えられた革靴が目に入ると、周平の頬は自然とほころんだ。
こちらを向いている丸いつま先が、まるで自分の帰りを待っていたと言っているように感じた。
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