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BL版権物の二次創作ブログです。現在『メイド*はじめました』で活動中です。
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自己紹介

  名前:うさこ
  萌属性:血縁、年の差、アホ子受、ワンコ攻
  好き:甘々、主人公総受け
  嫌い:イタい子
  イチオシ:安元洋貴ボイズ

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ポーンというクラシックな響きと共に、エレベーターの扉が開いた。
一階のロビーは、蛍光灯とは違う暖かな光が溢れていた。
吹き抜けになった天井から釣り下がる、光の柱のようなシャンデリアが、一面を橙色に照らしている。
エレベーターから降りると、京屋はふと思い付いたように周平を振り返った。
「あー、そうだ、お前も飲んじゃっただろ、帰りどうするの?」
「お前が無理やり飲ませたんだろ」
眉をしかめて、忌々しそうに言った周平に、京屋は外国人俳優のような大げさな仕草で肩をすくめた。
「おー、なんだよそれ、また俺が悪者なわけ」
「もういいから、早く帰れ」
「はいはい、帰ります、帰ります」
しっしっと、野良犬でも追うように手を振った周平を軽く受け流して、京屋は裕太に向かって右手を差し出した。
長身の陰から、なんだか少し他人事のように会話を見上げていた裕太は、慌ててその手を握り返した。
「ありがとう裕太くん。今日は楽しかったよ」
「あ……う、うん。オレもありがとう、惣ちゃん」
ぎこちなく笑った裕太の手のひらを、京屋は不意打ちに引きよせた。
あっ、と前のめりになった裕太を抱きとめて、耳元でぼそっと呟く。
「今度はさ、周平ぬきで行こう」
「え?」
とっさに内容が理解できず、思わず聞き返した裕太から、京屋はぱっと体を離した。
上から伸びた周平の腕が、襟首を掴む寸前のタイミングだった。
「京屋っ!」
声を荒らげた周平に、裕太が思わずびくっと身をすくませると、京屋はイタズラ成功とでもいうように、にっと白い歯を見せて笑った。
「ホント、怖いお兄ちゃんだねぇー、裕太くん」
「…………」
周平は無言のまま、ずいずいと京屋に近付いた。
京屋は後ろ向きの姿勢のまま、それに合わせて更に下がる。
「うっわ、コワッ。コワいよお前、その顔止めろって」
「…………」
「みんな見てるぞ? 裕太君も見てるぞ? いいのか? 知らないぞ?」
「…………裕太」
周平は京屋から視線を外さず、背中で呼びかけた。
「えっ、オレ? なに、兄ちゃん」
「…………今から京屋を、ちょっと送ってくるから、お前はここで待ってろ」
「いや、いや、いや、いや、いやっ! 送らなくていいから! 一人で帰るから、帰る、帰る、もう、今すぐ帰る」
じゃあねっ、と京屋は裕太に向かって手を振ると、ほとんど駆け足の速さでその場から逃げ出した。
ドアマンが扉を開く間も待ちきれず、バタバタと騒々しく走り去った京屋の背中を、裕太は呆然と、周平は舌打ちでもしたそうな苦々しい顔で見送った。

「今日は泊まっていこう」
京屋をほとんど追い出すようにして見送った後、周平は静かに言った。
車を置いていくわけにはいかないから、と理由を説明されて、裕太はすぐに納得した。
フロントでキーを受け取った周平は、先に立って歩きだそうとするベルボーイを軽く制した。
荷物も無いし、勝手は良く分かっていると、案内を断って二人だけで部屋に上がる。
ガチャリと重い扉が開くと、ツインベッドの向こう側に、レストランと同じ夜景が、少しだけ角度を変えて広がっていた。
裕太は重たいドアを支える周平の腕をくぐって部屋に駆け込んだ。
窓際のベッドにジャンプすると、サラリとした肌触りを楽しむように、シーツに顔をこすり付けた。
「兄ちゃん、オレこっち側がいいな。いいでしょ?」
無邪気にはしゃぐ裕太に、周平は苦笑した。
「いいけど、ちゃんと制服を脱ぎなさい、シワになったら困るだろ」
「うん」
裕太はこっくりとうなずいた。
身を起こして、どうやるんだっけ、と不器用な手つきでネクタイをはずし始めると、突然部屋の明かりが消えた。
「あ? 兄ちゃん……?」
「大丈夫、ここにいる」
大きな手が裕太の髪に触れた。
「どうして、電気……」
「裕太は、明るいほうが好きなのか?」
「え……」
思わず上を向いた裕太に、周平の唇が重なった。
ゆっくりと舌が内部に入り込み、裕太の奥まで舐めまわした。
「ん――ぁ……」
「腰を上げて」
息継ぎの合間に、周平が言った。
気が付けばシャツもジャケットもとうに脱がされ、残りは焦げ茶色の制服のズボンと下着だけだった。
「に、にいちゃ……」
「出来ないのか?」
戸惑う裕太の肩先を、周平がとんと突いた。
無抵抗で倒れた裕太に、周平がネクタイを緩めながら覆いかぶさる。
「しょうがないな、裕太はいつまでたっても赤ちゃんなんだから」
周平はうれしそうに言った。
その優しすぎる微笑に、裕太はぞくりと身震いした。
「ま、まって……兄ちゃん、する、の……?」
「するよ、嫌なのか?」
周平はジャケットを脱ぎながら、ちゅっちゅっと、小鳥がついばむようなキスを胸の上に降らせた。
脱いだジャケットは、後ろのベッドに放り投げる。
夜景の光が点で照らす室内に、衣擦れの音が異様に大きく響いた。
「あ、イヤ、じゃないけど……でも、ここホテルだよ……?」
「だから、いいんだろ」
「あっ……!」
きゅっと思わぬ強さで胸の突起を噛まれて、裕太は背を反らせた。
その隙にパンツと下着を一気に引き抜かれる。
「もう感じてるのか?」
ふっと笑うように言われて、裕太は思わず膝をとじた。
赤くなった頬と、さらされた肌を隠すように、横を向いて目をつむる。
「いいよ、裕太は何もしなくて。全部、兄ちゃんがしてやるから」
周平が低くささややく。
くちゅっと耳の中に舌を入れられて、裕太の体が震えた。
「あ――」
膝の裏に手をかけて、担ぐようにして足を開かせると、周平は内側の柔らかい皮膚をねっとりと舐めあげた。
「お前を作ったのは俺なんだから、全部が、俺のものなんだよ」
毒のような優しさに絡め取られて、裕太はもう何も考えられなかった。
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