BL版権物の二次創作ブログです。現在『メイド*はじめました』で活動中です。
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名前:うさこ
萌属性:血縁、年の差、アホ子受、ワンコ攻
好き:甘々、主人公総受け
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2007/11/17 (Sat)
俺の表情から厳しさがなくなったことに安心したのだろう、裕太の体からホッと力が抜けるのが分かった。
「そうだね、兄ちゃんは嘘を付いたんじゃなくて。説明に時間がかかっただけなんだよね」
そういって裕太はクスクスと懐かしそうに笑った。
それは、今日俺が家に帰ってから始めてみる裕太の笑顔だった。
「そうだ、お前の準備が出来るまで待っていたんだ」
俺は至極真面目な顔で頷いて見せようとしたが、最後にはやはり裕太につられて笑ってしまった。
「そうだね、兄ちゃんは嘘を付いたんじゃなくて。説明に時間がかかっただけなんだよね」
そういって裕太はクスクスと懐かしそうに笑った。
それは、今日俺が家に帰ってから始めてみる裕太の笑顔だった。
「そうだ、お前の準備が出来るまで待っていたんだ」
俺は至極真面目な顔で頷いて見せようとしたが、最後にはやはり裕太につられて笑ってしまった。
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2007/11/16 (Fri)
「裕太……あれは嘘じゃないだろう?」
苦笑を含んでそう言った兄ちゃんの声が、いつものような穏やかな調子に戻っているのが分かった。
「そうだろう、裕太? あれは、嘘なんかじゃなかったはずだ」
もう一度そう俺に問いかけた声は、甘いといっても良いような囁きだった。
俺の肩を掴んでいた手の力が緩んだと思うと、兄ちゃんは俺の頭を優しく撫でた。
その温もりは、俺にもう一度あの遠い日を思い出させた。
苦笑を含んでそう言った兄ちゃんの声が、いつものような穏やかな調子に戻っているのが分かった。
「そうだろう、裕太? あれは、嘘なんかじゃなかったはずだ」
もう一度そう俺に問いかけた声は、甘いといっても良いような囁きだった。
俺の肩を掴んでいた手の力が緩んだと思うと、兄ちゃんは俺の頭を優しく撫でた。
その温もりは、俺にもう一度あの遠い日を思い出させた。
2007/11/14 (Wed)
「――で、でも…………」
裕太は、それでもなお俺に抵抗しようと必死で言葉を探していた。
(諒のやつ、また裕太に余計な知恵を付けやがって)
俺は内心で舌打ちした。
あの楽天的な裕太が、俺が会社から帰ったことにも気が付かないほど、深く考え込んでいたから、これは何かあったんだろうとは思ったが、まさかまた諒に余計なことを吹き込まれてきたとは。
俺は子供の頃から何かといっては裕太に付きまとうあの目障りな顔を、苦々しく思い浮かべた。
(本当にアイツは蛇のような餓鬼だ。エデンの園で苦しみを知らずに生きていた無垢な人間に向かって、林檎を食べろとそそのかした蛇そのものだ)
唾を吐きたくなるほどの不快感が心の中を渦巻いていたが、そんな悪感情を裕太には悟られないよう、俺は細心の注意を払って優しい声を作った。
「裕太、兄ちゃんの言うことが信じられないのか?」
いつもだったら俺がここまで言えば、裕太はすぐに降参しているはずだが、今日はどうやら様子が違う。
かわいそうに、諒に言われたことがよほどこたえたのだろう。裕太は俺と目が合わないよう視線をさまよわせながらも、小さな声で反論した。
「あ……でも……兄ちゃんは、ときどき嘘……付く、から……」
おそらく、ありったけの勇気を振り絞ったであろう、裕太のその一言は、一瞬で俺を凍りつかせた。
裕太は、それでもなお俺に抵抗しようと必死で言葉を探していた。
(諒のやつ、また裕太に余計な知恵を付けやがって)
俺は内心で舌打ちした。
あの楽天的な裕太が、俺が会社から帰ったことにも気が付かないほど、深く考え込んでいたから、これは何かあったんだろうとは思ったが、まさかまた諒に余計なことを吹き込まれてきたとは。
俺は子供の頃から何かといっては裕太に付きまとうあの目障りな顔を、苦々しく思い浮かべた。
(本当にアイツは蛇のような餓鬼だ。エデンの園で苦しみを知らずに生きていた無垢な人間に向かって、林檎を食べろとそそのかした蛇そのものだ)
唾を吐きたくなるほどの不快感が心の中を渦巻いていたが、そんな悪感情を裕太には悟られないよう、俺は細心の注意を払って優しい声を作った。
「裕太、兄ちゃんの言うことが信じられないのか?」
いつもだったら俺がここまで言えば、裕太はすぐに降参しているはずだが、今日はどうやら様子が違う。
かわいそうに、諒に言われたことがよほどこたえたのだろう。裕太は俺と目が合わないよう視線をさまよわせながらも、小さな声で反論した。
「あ……でも……兄ちゃんは、ときどき嘘……付く、から……」
おそらく、ありったけの勇気を振り絞ったであろう、裕太のその一言は、一瞬で俺を凍りつかせた。
2007/11/13 (Tue)
リビングのソファで膝を抱えて考え込んでいた俺は「ただいま」と言った兄ちゃんの声で、ようやく点けっ放しにしていたテレビが、いつのまにか消されていることに気が付いた。
「……あ、兄ちゃん……お帰りなさい……」
会社から帰ったばかりなのだろう、スーツ姿のまま俺の前に屈み込んでいた兄ちゃんは、そんな心ここにあらずといった具合の俺の返事を聞くと、手にしていたリモコンをテーブルの上に戻して、俺の隣に腰掛けた。
「どうした、裕太? 元気がないな」
ネクタイを緩めながら、まるで駄々をこねてる子供をあやすみたいな口調でそう言って、兄ちゃんは俺の頭をくしゃくしゃと撫でた。
俺はそんな兄ちゃんに反発したくて、わざとぞんざいな口調を作ると「なんでもない」と、ぷいと横を向いて見せた。
だって、俺が考え込んでいたのは、まさにこういう兄ちゃんの態度についてだったんだから。
「……あ、兄ちゃん……お帰りなさい……」
会社から帰ったばかりなのだろう、スーツ姿のまま俺の前に屈み込んでいた兄ちゃんは、そんな心ここにあらずといった具合の俺の返事を聞くと、手にしていたリモコンをテーブルの上に戻して、俺の隣に腰掛けた。
「どうした、裕太? 元気がないな」
ネクタイを緩めながら、まるで駄々をこねてる子供をあやすみたいな口調でそう言って、兄ちゃんは俺の頭をくしゃくしゃと撫でた。
俺はそんな兄ちゃんに反発したくて、わざとぞんざいな口調を作ると「なんでもない」と、ぷいと横を向いて見せた。
だって、俺が考え込んでいたのは、まさにこういう兄ちゃんの態度についてだったんだから。
2007/11/12 (Mon)
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作中登場する組織名、人物名等は創作であり、実在のものとはいっさい関係ありません。
オンラインのみで活動中です。オフラインで活動する予定はありません。
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コイビト遊戯・しおり-短編・他-
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