BL版権物の二次創作ブログです。現在『メイド*はじめました』で活動中です。
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2008/01/16 (Wed)
「――そんでね、そこで諒ってば、急に青い顔して黙り込んじゃったんだよ」
変でしょう、と裕太は湯船の中で大きく反り上がって、後ろから背中を抱いている周平を仰ぎ見た。
温めに張ったお湯の中で周平の胸に寄りかかりながら、その日の出来事を報告するのが、裕太の日課だった。
「別にアレが変なのは今に始まったことじゃないさ、どうせ又ろくでもないことでも考えてたんだろう」
周平は肩に頭を乗せて胸をそらせた裕太の喉もとに、手のひらでお湯をかけながら、フンとはき捨てるように言った。
「うーん、でも諒って最近そんなこと多いんだよ、ボーっとしてたかと思うと、急に赤くなったり青くなったりしてさ、なんかイライラしてるみたいで……どっか体の具合でも悪いのかな」
裕太は周平の腕に心地よく身を任せながら、諒のことを思って静かに眼を閉じた。
変でしょう、と裕太は湯船の中で大きく反り上がって、後ろから背中を抱いている周平を仰ぎ見た。
温めに張ったお湯の中で周平の胸に寄りかかりながら、その日の出来事を報告するのが、裕太の日課だった。
「別にアレが変なのは今に始まったことじゃないさ、どうせ又ろくでもないことでも考えてたんだろう」
周平は肩に頭を乗せて胸をそらせた裕太の喉もとに、手のひらでお湯をかけながら、フンとはき捨てるように言った。
「うーん、でも諒って最近そんなこと多いんだよ、ボーっとしてたかと思うと、急に赤くなったり青くなったりしてさ、なんかイライラしてるみたいで……どっか体の具合でも悪いのかな」
裕太は周平の腕に心地よく身を任せながら、諒のことを思って静かに眼を閉じた。
「そんなに諒のことが心配なら、俺が良い精神科医でも探してやろうか。アレが突然キレて、無差別殺人でもやらかす前に」
周平の言葉は、裕太に触れるその優しい手つきからは想像も出来ないぐらい、乱暴だった。
諒の周平嫌いも徹底しているが、周平の諒嫌いもそれに負けず劣らず強烈だ。
諒は育ちが良くて上品なぶん、まだ言葉を選ぶが、周平は端から相手を目下と決めてかかっているから、その攻撃にまったく遠慮がなかった。
「兄ちゃん! またそんな――――」
裕太はそんな暴言を諫めようと、周平の膝に置いた手に、ぎゅっと力を込めた。
「なんだ、気に入らないのか?」
裕太が諒を庇うような様子を見せたことが、余計に癪に障ったのだろう、周平はその薄い唇を、恐ろしいほど皮肉な笑みに歪めた。
「バカとハサミなら使いようもあるが、キチガイに刃物じゃあ、他に手の施しようがないだろ? ああ、でもそれにお前が巻き込まれでもしたら大変だな……いっそのこと、そのままくたばってくた方がいいか」
周平はそういうと、まるで最高のジョークでも聞いたかのように、クックと愉快そうに笑った。
「うー、兄ちゃんがそんなこと言うなら、俺、もう学校であったこと話さないからね!」
キチガイだの、くたばれだの、あまりにも酷すぎる悪舌に裕太は本気で腹を立てていた。
諒は幼馴染で親友で、周平とはまた違った意味で、とても大切な人なのに、こんな風に悪く言われるのは、とても聞いていられなかった。
「裕太! わかったよ、ゴメン、ゴメン。お前があんまり諒のことを気にするから、それがちょっと気に入らなかったんだよ」
一人で風呂から上がろう腰を浮かせた裕太の体を、周平は慌てて引き戻した。
「気に入らないって……そんなの、学校のことも全部話せって言ったの兄ちゃんじゃんか!」
周平の膝の上に逆戻りした裕太は、その身勝手な言い分に抗議した。
「裕太が自分以外のことに関心を向けることが気に入らない」というのは、周平の決まり文句みたいなものだが、そもそもこの「一日報告」を最初に要求したのは周平のほうだった。
「裕太が何を経験して何を感じたのか、全部知っておきたいんだ」と、このマンションに引っ越してきた最初の夜に約束させたのだ。
なのに、そんな言い方はないと、裕太はばしゃばしゃと水面を手のひらで打た。
周平の言葉は、裕太に触れるその優しい手つきからは想像も出来ないぐらい、乱暴だった。
諒の周平嫌いも徹底しているが、周平の諒嫌いもそれに負けず劣らず強烈だ。
諒は育ちが良くて上品なぶん、まだ言葉を選ぶが、周平は端から相手を目下と決めてかかっているから、その攻撃にまったく遠慮がなかった。
「兄ちゃん! またそんな――――」
裕太はそんな暴言を諫めようと、周平の膝に置いた手に、ぎゅっと力を込めた。
「なんだ、気に入らないのか?」
裕太が諒を庇うような様子を見せたことが、余計に癪に障ったのだろう、周平はその薄い唇を、恐ろしいほど皮肉な笑みに歪めた。
「バカとハサミなら使いようもあるが、キチガイに刃物じゃあ、他に手の施しようがないだろ? ああ、でもそれにお前が巻き込まれでもしたら大変だな……いっそのこと、そのままくたばってくた方がいいか」
周平はそういうと、まるで最高のジョークでも聞いたかのように、クックと愉快そうに笑った。
「うー、兄ちゃんがそんなこと言うなら、俺、もう学校であったこと話さないからね!」
キチガイだの、くたばれだの、あまりにも酷すぎる悪舌に裕太は本気で腹を立てていた。
諒は幼馴染で親友で、周平とはまた違った意味で、とても大切な人なのに、こんな風に悪く言われるのは、とても聞いていられなかった。
「裕太! わかったよ、ゴメン、ゴメン。お前があんまり諒のことを気にするから、それがちょっと気に入らなかったんだよ」
一人で風呂から上がろう腰を浮かせた裕太の体を、周平は慌てて引き戻した。
「気に入らないって……そんなの、学校のことも全部話せって言ったの兄ちゃんじゃんか!」
周平の膝の上に逆戻りした裕太は、その身勝手な言い分に抗議した。
「裕太が自分以外のことに関心を向けることが気に入らない」というのは、周平の決まり文句みたいなものだが、そもそもこの「一日報告」を最初に要求したのは周平のほうだった。
「裕太が何を経験して何を感じたのか、全部知っておきたいんだ」と、このマンションに引っ越してきた最初の夜に約束させたのだ。
なのに、そんな言い方はないと、裕太はばしゃばしゃと水面を手のひらで打た。
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