BL版権物の二次創作ブログです。現在『メイド*はじめました』で活動中です。
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2008/01/15 (Tue)
「――そんなの、アイツが勝手に押し付けたルールだろ、なんでお前が従う必要あるんだよ」
俺の口から出たその声は、自分が予想した以上に尖っていた。
アイツの意志が裕太の行動を支配していることにも、その指示を裕太が何の疑問もなく受け入れていることにも、俺は苛立っていた。
しっかりしろよ、お前はアイツの人形じゃないんだぞと、裕太の肩を揺さぶって、目を覚まさせてやりたい気持ちだった。
「あ、あの、ゴメン……諒……」
俺が不機嫌になったのは、誘いを断られたからだと解釈したのだろう、裕太は下から見上げるようにして、顔色を伺ってきた。
何で謝るんだ、何を謝るんだと、俺は問い詰めたかったが、裕太の戸惑った様子を見て止めた。
俺は何も裕太を困らせたい訳じゃない。
ただ裕太が、アイツの言いなりになってるのが面白くないんだ。
何故って、それは……そう、多分……認めるのは嫌だけど、本当に嫌だけど……嫉妬、してるんだろうと思う。
兄貴だというだけで、裕太の「特別」な存在であることが許されているアイツに、俺は頭がおかしくなるぐらい、嫉妬してるんだ。
俺の口から出たその声は、自分が予想した以上に尖っていた。
アイツの意志が裕太の行動を支配していることにも、その指示を裕太が何の疑問もなく受け入れていることにも、俺は苛立っていた。
しっかりしろよ、お前はアイツの人形じゃないんだぞと、裕太の肩を揺さぶって、目を覚まさせてやりたい気持ちだった。
「あ、あの、ゴメン……諒……」
俺が不機嫌になったのは、誘いを断られたからだと解釈したのだろう、裕太は下から見上げるようにして、顔色を伺ってきた。
何で謝るんだ、何を謝るんだと、俺は問い詰めたかったが、裕太の戸惑った様子を見て止めた。
俺は何も裕太を困らせたい訳じゃない。
ただ裕太が、アイツの言いなりになってるのが面白くないんだ。
何故って、それは……そう、多分……認めるのは嫌だけど、本当に嫌だけど……嫉妬、してるんだろうと思う。
兄貴だというだけで、裕太の「特別」な存在であることが許されているアイツに、俺は頭がおかしくなるぐらい、嫉妬してるんだ。
俺の人生を変えてしまった、あの夏の日のことを、裕太はきっと、何も覚えていないのだろう。
別にここで問い質したりしなくたって、俺には「そんなことあったかな」といって、きょとんとした表情で不思議そうに首をひねる裕太の顔が、容易に想像できる。
裕太はいつだってそうなんだから。
誘拐されそうになったことも、乱暴されそうになったことも…………アイツに、あの変態に強要されてた、色んな……その「行為」も……全部、忘れてしまってるんだ。
そうして、忘れて、何もなかったことにしてしまえるんだ、裕太は…………。
だけど、俺にはそんなこと出来ない。
忘れるなんて出来ない。
どんなに擦っても消えないシミみたいに、あの日のことは頭にこびり付いて、今も決して俺から離れてはくれない。
*
裕太の瞳は熱で潤んでた。
俺をクローゼットに押し込んだ裕太の上気した頬と、荒い息が、何故か不安を煽った。
ズボンを下ろすアイツの慣れた手つき、自ら足を開いた裕太のももの震え。
肌色を吸い上げた唇の赤、ゴクリと音を鳴らした喉のせんどう。
羞恥を堪えるような、ひそやかな衣擦れ。
熱にうなされるような、秘めた吐息。
僅かに漏れる細長い光の隙間から覗いた不完全な影は、今や俺の脳内で勝手に補完されている。
見えたはずのない映像が、聞こえたはずのない音声が、俺の中での現実となって、何度も、何度も繰り返し再生され続けている。
*
あのとき裕太は、自ら誘いはしなかったか。
赤くなった頬は、快楽を示してはいなかったか。
交わされた囁きは、甘い睦言ではなかったか。
足の間に顔を埋めているあれは…………あれはあるいは、俺では、なかったか…………。
別にここで問い質したりしなくたって、俺には「そんなことあったかな」といって、きょとんとした表情で不思議そうに首をひねる裕太の顔が、容易に想像できる。
裕太はいつだってそうなんだから。
誘拐されそうになったことも、乱暴されそうになったことも…………アイツに、あの変態に強要されてた、色んな……その「行為」も……全部、忘れてしまってるんだ。
そうして、忘れて、何もなかったことにしてしまえるんだ、裕太は…………。
だけど、俺にはそんなこと出来ない。
忘れるなんて出来ない。
どんなに擦っても消えないシミみたいに、あの日のことは頭にこびり付いて、今も決して俺から離れてはくれない。
*
裕太の瞳は熱で潤んでた。
俺をクローゼットに押し込んだ裕太の上気した頬と、荒い息が、何故か不安を煽った。
ズボンを下ろすアイツの慣れた手つき、自ら足を開いた裕太のももの震え。
肌色を吸い上げた唇の赤、ゴクリと音を鳴らした喉のせんどう。
羞恥を堪えるような、ひそやかな衣擦れ。
熱にうなされるような、秘めた吐息。
僅かに漏れる細長い光の隙間から覗いた不完全な影は、今や俺の脳内で勝手に補完されている。
見えたはずのない映像が、聞こえたはずのない音声が、俺の中での現実となって、何度も、何度も繰り返し再生され続けている。
*
あのとき裕太は、自ら誘いはしなかったか。
赤くなった頬は、快楽を示してはいなかったか。
交わされた囁きは、甘い睦言ではなかったか。
足の間に顔を埋めているあれは…………あれはあるいは、俺では、なかったか…………。
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