BL版権物の二次創作ブログです。現在『メイド*はじめました』で活動中です。
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名前:うさこ
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好き:甘々、主人公総受け
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2008/01/12 (Sat)
『……りょう、はやく…………』
ダメだ裕太、そんな風に俺を誘わないでくれ。
『……ねえ、りょう…………』
日に焼けない肌の白さが、目に突き刺って痛い。
『……お願いだから、ね…………』
ああ、内側のあの柔らかい皮膚を噛んだら、どんな感じだろう。
裕太のアレを思い切り吸ったら、やっぱり甘い味がするんだろうか……。
ダメだ裕太、そんな風に俺を誘わないでくれ。
『……ねえ、りょう…………』
日に焼けない肌の白さが、目に突き刺って痛い。
『……お願いだから、ね…………』
ああ、内側のあの柔らかい皮膚を噛んだら、どんな感じだろう。
裕太のアレを思い切り吸ったら、やっぱり甘い味がするんだろうか……。
「――う、諒ってば! ねえ!」
はっと、目の焦点が合うと、そこには怒ったような表情で俺を見下ろしている、裕太の小作りな顔があった。
「あ――?」
俺は急に引き戻された現実にとっさに対応できず、思わず間の抜けた声を上げた。
周囲を見渡せば、そこは日常のど真ん中で、例のごとく裕太が俺に向かって、課題を写させてくれと手を合わせているのだった。
「あ、じゃないよ、もう! 先生来ちゃうだろ!」
全然話を聞いていなかった俺に、裕太はぷっと頬を膨らませるお得意の表情で、不満を表明して見せた。
「な、なんだよ、裕太、そんなの、自分が悪いんじゃないか」
俺は裕太の強い視線に、自分の恥ずかしい妄想を見透かされてしまいそうで、しどろもどろになりつつ、なんとか強気を装った。
「あう……そ、それは、だって……しょうがないんだもん、昨日は色々あって……」
裕太は俺が上手に出ると、途端にしおれたように大人しくなって、もそもそと言い訳を始めた。
「言い訳はなし。バイト止めてから、真面目になったと思ってたのに。どうしたんだよ裕太、こんなこと、アイツが――」
アイツが許すはずないだろと、言いかけて、俺は止めた。
それを口にすると、まるで裕太があの変態に管理されていることを俺が認めてしまったようで、我慢ならなかった。
不意に口をつぐんで目を逸らした俺の態度を、要求の拒否だと思ったのだろう。
裕太は捨てられた子猫のような情けない声を出して、俺の袖に取りすがった。
「あぁ~りょ~う、おねが~い」
俺は裕太の上目使いに、うっと息を詰めた。
*
金欠にバイト三昧で、いつも疲れ過ぎだった裕太は、貧血気味の青白い顔で、ぼーっとしてることが多かった。
ところが急にアイツが……あの過保護な兄貴がこっちに戻ってきて以来、裕太の生活は一変した。
バイトは全面禁止、銀行の口座は押さえられ、ついでに「寄り道せずに帰ってこい」なんて、小学生みたいな約束までさせられて、裕太の自由はほとんど全て、あの異常者に取り上げられた。
でも……そのかわりに、裕太は身体的には楽になったのだろうと思う。
認めるのは業腹だけど、顔色も良くなったし、熱を出して寝込むようなこともなくなったし……そして、なんだか……なんだか……。
*
「色っぽくなったよな」
思いがけない方向から発生した響きに、俺は一瞬自分の心の声が漏れ出たのかと思って、思わず口を覆った。
「ほえ? ……って、なんだ、滝沢か」
裕太の視線の先を追って首をひねると、いつのまにか後ろの席の机に尻を引っ掛けて、滝沢がだらしなく立っていた。
「今の上目使いなんて、かなり、ヤバかっただろ」
まるで、俺の心を見透かしたように、滝沢はニヤニヤといやらしい笑いを浮かべた。
「あーん、お願いー、なんつって男誘うとは、お前も結構やるようになったよな」
変な猫なで声を出して、滝沢は裕太の台詞を真似して見せた。
滝沢の視線は裕太の方にしか向いていなかったが、それでも俺は、ヤツがからかおうとしているのは自分なのだと、はっきり分った。
俺は滝沢に対する怒りと、自分に対する嫌悪と、裕太に対する羞恥の為に、頭のブレーカーが飛びそうになった。
はっと、目の焦点が合うと、そこには怒ったような表情で俺を見下ろしている、裕太の小作りな顔があった。
「あ――?」
俺は急に引き戻された現実にとっさに対応できず、思わず間の抜けた声を上げた。
周囲を見渡せば、そこは日常のど真ん中で、例のごとく裕太が俺に向かって、課題を写させてくれと手を合わせているのだった。
「あ、じゃないよ、もう! 先生来ちゃうだろ!」
全然話を聞いていなかった俺に、裕太はぷっと頬を膨らませるお得意の表情で、不満を表明して見せた。
「な、なんだよ、裕太、そんなの、自分が悪いんじゃないか」
俺は裕太の強い視線に、自分の恥ずかしい妄想を見透かされてしまいそうで、しどろもどろになりつつ、なんとか強気を装った。
「あう……そ、それは、だって……しょうがないんだもん、昨日は色々あって……」
裕太は俺が上手に出ると、途端にしおれたように大人しくなって、もそもそと言い訳を始めた。
「言い訳はなし。バイト止めてから、真面目になったと思ってたのに。どうしたんだよ裕太、こんなこと、アイツが――」
アイツが許すはずないだろと、言いかけて、俺は止めた。
それを口にすると、まるで裕太があの変態に管理されていることを俺が認めてしまったようで、我慢ならなかった。
不意に口をつぐんで目を逸らした俺の態度を、要求の拒否だと思ったのだろう。
裕太は捨てられた子猫のような情けない声を出して、俺の袖に取りすがった。
「あぁ~りょ~う、おねが~い」
俺は裕太の上目使いに、うっと息を詰めた。
*
金欠にバイト三昧で、いつも疲れ過ぎだった裕太は、貧血気味の青白い顔で、ぼーっとしてることが多かった。
ところが急にアイツが……あの過保護な兄貴がこっちに戻ってきて以来、裕太の生活は一変した。
バイトは全面禁止、銀行の口座は押さえられ、ついでに「寄り道せずに帰ってこい」なんて、小学生みたいな約束までさせられて、裕太の自由はほとんど全て、あの異常者に取り上げられた。
でも……そのかわりに、裕太は身体的には楽になったのだろうと思う。
認めるのは業腹だけど、顔色も良くなったし、熱を出して寝込むようなこともなくなったし……そして、なんだか……なんだか……。
*
「色っぽくなったよな」
思いがけない方向から発生した響きに、俺は一瞬自分の心の声が漏れ出たのかと思って、思わず口を覆った。
「ほえ? ……って、なんだ、滝沢か」
裕太の視線の先を追って首をひねると、いつのまにか後ろの席の机に尻を引っ掛けて、滝沢がだらしなく立っていた。
「今の上目使いなんて、かなり、ヤバかっただろ」
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滝沢の視線は裕太の方にしか向いていなかったが、それでも俺は、ヤツがからかおうとしているのは自分なのだと、はっきり分った。
俺は滝沢に対する怒りと、自分に対する嫌悪と、裕太に対する羞恥の為に、頭のブレーカーが飛びそうになった。
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