BL版権物の二次創作ブログです。現在『メイド*はじめました』で活動中です。
自己紹介
名前:うさこ
萌属性:血縁、年の差、アホ子受、ワンコ攻
好き:甘々、主人公総受け
嫌い:イタい子
イチオシ:安元洋貴ボイズ
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2008/02/03 (Sun)
「ったく、なんなんだよ、アイツは、お前を自分の所有物か何かとでも思ってるんじゃないのか」
裕太の事情が分ったところで、あいつに対する不満が納まるわけじゃない。
言えば裕太を困らせるだけなのは分っていたけど、どうしても抑えられずに、未練がましくブチブチと文句をたれた俺の口を、裕太が突然、ぱっと両手で押さえた。
「ゆ、裕太――?」
唇に押し当てられた柔らかい手のひらの感触に、ドギマギしながら、何、と問いかけた俺に、裕太はブルブルと痙攣したように小刻みに首を振った。
「しっ、諒」
声を潜めてそう言った裕太は、いつになく真剣だった。
眼孔から零れ落ちそうなほど大きく見開かれた瞳に、ジッと見上げられた俺は思わず息を呑んだ。
お互いの心臓の音が聞こえるほど体をくっつけあった俺達は、数瞬のあいだ見詰め合って、沈黙した。
裕太の事情が分ったところで、あいつに対する不満が納まるわけじゃない。
言えば裕太を困らせるだけなのは分っていたけど、どうしても抑えられずに、未練がましくブチブチと文句をたれた俺の口を、裕太が突然、ぱっと両手で押さえた。
「ゆ、裕太――?」
唇に押し当てられた柔らかい手のひらの感触に、ドギマギしながら、何、と問いかけた俺に、裕太はブルブルと痙攣したように小刻みに首を振った。
「しっ、諒」
声を潜めてそう言った裕太は、いつになく真剣だった。
眼孔から零れ落ちそうなほど大きく見開かれた瞳に、ジッと見上げられた俺は思わず息を呑んだ。
お互いの心臓の音が聞こえるほど体をくっつけあった俺達は、数瞬のあいだ見詰め合って、沈黙した。
「お願いだから、静かにしてて」
突き飛ばすようにして、裕太が俺をクローゼットに押し込むのと、部屋の扉がノックされるのはほとんど同時だった。
「裕太? 誰かいるのか?」
内側に響いたその聞きたくもない、聞き覚えのある声に、俺は裕太の緊張の意味を理解した。
「う、ううん、何でもない。なんでもないよ……ちょっと、咳き、しただけ」
パタパタと軽い足音がクローゼットの前から離れていった。
「咳き? 裕太……だめだろ、ちゃんと寝てないと」
「う、うん……そうだね」
暗闇の中で、はーはーと自分の吐く息が異様に大きく聞こえた。
「……裕太。お前、本当に具合が悪いんじゃないのか、顔色が悪いぞ」
「ちょ……あの、兄ちゃん……」
僅かな隙間から漏れる光に目を凝らすと、一目でアンティーク物だとわかる、嫌味な腕時計をつけたスーツの手が、裕太の腰にまわされるのが見えた。
「うん? どうした」
「あ、だめ、今は、あの……あっち、あっち行こうよ」
腰から下しか見えなかったが、アイツが更に強い力で裕太の体を引き寄せたのが分った。
「何を言ってるんだ、お前は寝てなきゃいけないだろ。ほら、ベッドに入って……それとも、兄ちゃんに寝かしつけて欲しいのか?」
この、覚えのある状況に、俺の体は震えた。
「ち、違う! 違うよ、そうじゃなくって……あ、そうだ! 兄ちゃん、俺、アイスが食べたかったんだ、ね、買ってきて?」
「アイス? それなら買い置きがあるから、いま持ってきて……」
――ベッドに入って
――ストローしてやる
血圧が上昇し、額からから汗が噴出した。
「あああ、待って、待って……やっぱり、アイスじゃなくて……プリンがいいや!」
「プリンか、そうだろうと思ったよ。お前は熱を出すと、いつもプリンをねだったからな、帰りに買ってきてよかった」
――兄ちゃんが
――飲んでやる
どっくん、どっくんと、心臓が音を立てて脈打つ度に、全身が膨張していくような気がした。
「ええ?! か、買って来ちゃったの! そ、そんな……えーっと、えーっと、それじゃあ……やっぱり……マ、マシュマロ! マシュマロがいい!」
「マシュマロ? 何だ急に、なんで、あんなもの……」
――ズボンを下ろして
――足を開いて
ずくんと疼くような痛みを感じて、前方に手を伸ばすと、俺の前は信じられないほど、熱く、硬く、張り詰めていた。
「うん、知ってる、兄ちゃんマシュマロ嫌いだもんね、だから家には無いでしょ? 無いよね? でも、ど~しても、ど~しても、今すぐ食べたい! だからお願い、買ってきて?」
「ワガママだな、裕太は……わかったよ、今行ってくるから、ちゃんと寝てるんだぞ」
――さあ、裕太
――ストロー
恐怖、緊張、パニック……そのどれとも違う、あきらかな興奮が、俺の体をたぎらせていた。
「うん! ありがとう、兄ちゃん」
*
「諒……もういいよ……」
裕太がそっとクローゼットの扉を開いたのが、あれからどれぐらい後だったのか、俺にはもう時間の感覚が無かった。
おそらく、数分間の出来事だったはずなのに、俺は何時間も立ち尽くした後の様に、疲労困憊していた。
「あ、ああ…………」
全身に汗をかき、はあはあと荒い息をつく俺を、裕太はいぶかしげに見上げてきた。
「どうしたの……諒?」
裕太のふっくらと柔らかそうな唇が、「りょう」と俺の名前を呼ぶ動きが、スローモーションのように見えた。
「裕太、裕太……裕太……」
俺は夢の中でいつもそうするように、裕太の薄い体を全力で抱きしめた。
「あ、え……りょ、諒?」
裕太は突然の俺の行動に、困惑した声を上げた。
いつもなら、ここで裕太は俺の腕にすがって、体を預けてくるはずだった。
だけど今日はそうではなかった。
裕太は、細い腕に精一杯の力を込めて、俺を押し返した。
「ちょ、諒……いた、痛いよ!」
裕太の鋭い叫びに、俺はハッと我に返った。
「あっ! ご、ごめん……ゴメン、裕太、俺、こんなつもりじゃ……」
俺の体はガタガタと音を立てるほど、激しく震えていた。
「なに……諒、どうしたの、大丈夫……?」
優しい作りの指が、俺の頬に触れようとした。
「さ、触るな!」
俺は今度こそ本当に、パニックを起こしていた。
強く裕太の腕を振り払って、脱兎のごとく駆け出した俺の背中に、裕太の甘い声が絡み付いてきた。
「諒――――」
*
――りょう、諒、りょう。
ダメだ、裕太、俺の名前を呼ばないでくれ。
お前を傷つけたくない……。
お前を汚したくないんだ……。
どうか……俺を、呼ばないでくれ。
突き飛ばすようにして、裕太が俺をクローゼットに押し込むのと、部屋の扉がノックされるのはほとんど同時だった。
「裕太? 誰かいるのか?」
内側に響いたその聞きたくもない、聞き覚えのある声に、俺は裕太の緊張の意味を理解した。
「う、ううん、何でもない。なんでもないよ……ちょっと、咳き、しただけ」
パタパタと軽い足音がクローゼットの前から離れていった。
「咳き? 裕太……だめだろ、ちゃんと寝てないと」
「う、うん……そうだね」
暗闇の中で、はーはーと自分の吐く息が異様に大きく聞こえた。
「……裕太。お前、本当に具合が悪いんじゃないのか、顔色が悪いぞ」
「ちょ……あの、兄ちゃん……」
僅かな隙間から漏れる光に目を凝らすと、一目でアンティーク物だとわかる、嫌味な腕時計をつけたスーツの手が、裕太の腰にまわされるのが見えた。
「うん? どうした」
「あ、だめ、今は、あの……あっち、あっち行こうよ」
腰から下しか見えなかったが、アイツが更に強い力で裕太の体を引き寄せたのが分った。
「何を言ってるんだ、お前は寝てなきゃいけないだろ。ほら、ベッドに入って……それとも、兄ちゃんに寝かしつけて欲しいのか?」
この、覚えのある状況に、俺の体は震えた。
「ち、違う! 違うよ、そうじゃなくって……あ、そうだ! 兄ちゃん、俺、アイスが食べたかったんだ、ね、買ってきて?」
「アイス? それなら買い置きがあるから、いま持ってきて……」
――ベッドに入って
――ストローしてやる
血圧が上昇し、額からから汗が噴出した。
「あああ、待って、待って……やっぱり、アイスじゃなくて……プリンがいいや!」
「プリンか、そうだろうと思ったよ。お前は熱を出すと、いつもプリンをねだったからな、帰りに買ってきてよかった」
――兄ちゃんが
――飲んでやる
どっくん、どっくんと、心臓が音を立てて脈打つ度に、全身が膨張していくような気がした。
「ええ?! か、買って来ちゃったの! そ、そんな……えーっと、えーっと、それじゃあ……やっぱり……マ、マシュマロ! マシュマロがいい!」
「マシュマロ? 何だ急に、なんで、あんなもの……」
――ズボンを下ろして
――足を開いて
ずくんと疼くような痛みを感じて、前方に手を伸ばすと、俺の前は信じられないほど、熱く、硬く、張り詰めていた。
「うん、知ってる、兄ちゃんマシュマロ嫌いだもんね、だから家には無いでしょ? 無いよね? でも、ど~しても、ど~しても、今すぐ食べたい! だからお願い、買ってきて?」
「ワガママだな、裕太は……わかったよ、今行ってくるから、ちゃんと寝てるんだぞ」
――さあ、裕太
――ストロー
恐怖、緊張、パニック……そのどれとも違う、あきらかな興奮が、俺の体をたぎらせていた。
「うん! ありがとう、兄ちゃん」
*
「諒……もういいよ……」
裕太がそっとクローゼットの扉を開いたのが、あれからどれぐらい後だったのか、俺にはもう時間の感覚が無かった。
おそらく、数分間の出来事だったはずなのに、俺は何時間も立ち尽くした後の様に、疲労困憊していた。
「あ、ああ…………」
全身に汗をかき、はあはあと荒い息をつく俺を、裕太はいぶかしげに見上げてきた。
「どうしたの……諒?」
裕太のふっくらと柔らかそうな唇が、「りょう」と俺の名前を呼ぶ動きが、スローモーションのように見えた。
「裕太、裕太……裕太……」
俺は夢の中でいつもそうするように、裕太の薄い体を全力で抱きしめた。
「あ、え……りょ、諒?」
裕太は突然の俺の行動に、困惑した声を上げた。
いつもなら、ここで裕太は俺の腕にすがって、体を預けてくるはずだった。
だけど今日はそうではなかった。
裕太は、細い腕に精一杯の力を込めて、俺を押し返した。
「ちょ、諒……いた、痛いよ!」
裕太の鋭い叫びに、俺はハッと我に返った。
「あっ! ご、ごめん……ゴメン、裕太、俺、こんなつもりじゃ……」
俺の体はガタガタと音を立てるほど、激しく震えていた。
「なに……諒、どうしたの、大丈夫……?」
優しい作りの指が、俺の頬に触れようとした。
「さ、触るな!」
俺は今度こそ本当に、パニックを起こしていた。
強く裕太の腕を振り払って、脱兎のごとく駆け出した俺の背中に、裕太の甘い声が絡み付いてきた。
「諒――――」
*
――りょう、諒、りょう。
ダメだ、裕太、俺の名前を呼ばないでくれ。
お前を傷つけたくない……。
お前を汚したくないんだ……。
どうか……俺を、呼ばないでくれ。
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